ChatGPTの新機能「Advanced Data Analysis(旧Code Interpreter)」にアパレル店舗の売上分析をお願いしたらデータサイエンティストが不要になった
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2023年7月7日頃に日本でも利用できるようになったChatGPTの新機能「Advanced Data Analysis(旧Code Interpreter)」が凄いと話題なので、架空のアパレル店舗の売上データを元に売上を上げるための分析を依頼してみました。
どうせデータ分析の専門家でないと使いこなせないんだろうなと全然期待していなかったのですが、予想を超えるクオリティでしたので、一部始終を皆様にもご紹介します。
「Advanced Data Analysis」の基本的な機能やどんなことができるかは以下のページでまとめているので、「Advanced Data Analysis」について知りたい人はこちらをご覧ください
前提
今回は複数店舗を展開するアパレルブランドのある店舗(フクダブティック)の店長が売上を上げたいシチュエーションを想定しています。
どの店舗でも売っているものは一緒で、売上データには他の店舗のデータも含んでいるので、他の売上の店舗と比較して自分の店舗の売上を上げるためにはどうしたら良いかを架空の売上データから分析してもらいます。
売上データをすぐには用意できないけど、自分も手元で試したみたいという方のために、今回使ったデータを以下のGoogleドライブからダウンロードできるようにしておきます。
実はこちらのデータ自体もChatGPTを使って作成しています。
※こちらのデータを使った分析結果やChatGPTとのやり取りをQiitaやブログ、SNSなどに記載する際には必ずこちらのページへのリンクをお願いします。
実際のChatGPTとのやりとり
まずは、分析の目標とやりたいことを伝えながら売上データをアップロードしました
1分もしないうちにデータの読み込みが完了し、データやカラム名からどんなデータが入っているかを認識してくれました
ChatGPTはどんなデータが入っているかを理解すると、会話が途切れることなくそのまま基本的な分析に入ってくれました。
まずは自店舗(フクダブティック)の商品カテゴリ別の売上を集計して可視化してくれています。
ここで私が最も驚いたのは、ただデータから情報を読み取るだけでなく、売上向上のための戦略についても仮説を立ててくれたことです。
しかも、その戦略を検討するための必要な分析を考え、次に行うべき分析内容まで考えてくれました。
データから示唆を得て戦略を構築し、そしてそのために次に何をするべきかを考え出し、それを実行していくという流れは、データ分析の完璧な流れですね。
この時点で、「Code interprete」の恐ろしさに気がつき始めます
再度、会話が途切れることなく、すぐに次の分析に入ってくれました。
予告通り、他店舗との商品カテゴリ別の売上を比較し、私の店舗(フクダブティック)ではどのカテゴリが特に売れている、または売れていないかを分析してくれました。
どのカテゴリを重点的に強化すべきかの戦略について具体的な方法も併せても教えてくれました。
ここまででも十分すぎるくらいの分析を行なってくれていますが、続けて商品の視点からではなく、顧客の視点からの分析も進めてくれるようです。
ここでも会話が途切れることなく、そのまますぐに次の分析に入ってくれました。一度の指示だけで、ここまで長い出力が可能なことにも驚きました。
まず初めに年齢や性別ごとの売上を可視化してくれています。
ただ、これだけのデータでは具体的な行動につなげるのは難しいと感じていたら、さらに詳しく分析してくれるようです。
ここでも会話が途切れることなく、そのまま年齢や性別と商品カテゴリを組み合わせての分析が続けてくれています。
どの年代や性別の顧客がどの商品を買っているかを分析・可視化して、最終的には「20代から30代初めの女性に対して、「Bottoms」や「Outerwear」のプロモーションを強化する」という、まるでコンサルタントのような戦略まで立案してくれました。
しかも、この戦略はデータに裏打ちされたもので根拠もしっかりとしているので、この店舗の店長だったらこの戦略をやらない理由はないですよね
ここまで一度も会話が途切れずに分析が進められましたが、ここで初めて会話が途切れました。
しかし、せっかくなので、もう少し分析を続けてもらうために依頼をしてみました。
続けて、商品カテゴリではなく、商品の売上ランキングや、どの時間帯に売上が高いかを分析してくれました。
Excelでどの時間帯に売れているかを分析しようとすると、「取引時間」のデータを一部加工してから集計する必要がありが、それがスムーズに行えるのは本当に便利ですね。
このように時間別で売上を可視化してもらうと、どの時間帯で売上が良いのかがすぐにわかりますね。
最後に、顧客別のN1分析も行ってくれるようで、顧客ごとに売上が高い順にランキングを出してくれました。
このデータを元に、メールマガジンの配信などが可能であれば、CRMにも活用できそうですね。
もっと深掘りがしたければ、たくさん購入してくれる顧客の特徴やよく買ってくれる商品なども分析してもらえそうです。
ですが、これ以上分析すると長くなってしまうので、今回の分析はここで一旦終了としましょう。
ここまでの分析をExcelだけで行うとなると、相当な時間が必要になることは間違いありません。
しかし、最初に出した簡単な指示だけで、ここまで自動的に分析を進めてくれるChatGPTの「Code interpreter」は本当に便利ですね。
実際のChatGPTとのやり取りの全容は以下のリンクからスクショで見ることができます。
ChatGPTとのやり取りの全容のスクショ(Googleドライブ)
※画像の転載はOKですが、Qiitaやブログ、SNSなどに使う場合にはこちらのページへのリンクを必ずお願いします。
上手に使うコツ
このように分析してもらいたいデータをアップロードするだけで、データ分析の専門家が行うような分析をサクッとしてくれます。
今回は分析の方針や分析の内容はChatGPTにお任せしましたが、もし行いたい分析が明確であれば、具体的にその分析内容についての指示を出すことで、より求めている分析を行なってもらえます。
ただ、逆に言うと指示が曖昧であれば、ChatGPTは自分で考えて分析を行うので必ずしも自分の求めている分析結果を返してくれるとは限りません。
例えば、今回は「ある店舗の売上を上げるための分析をしてほしい」と目的が明確だったので、こちらの求めている分析をしてくれましたが、「分析をしてほしい」の指示だけだとこちらの求めている分析とは違った結果が返ってきた可能性が高いです。
なので、ChatGPTの「Code interpreter」を使って分析をするときには、可能な限り分析して欲しい内容を明確に伝えながら依頼することが重要になってきます。
もちろん分析して欲しい内容が明確ではない場合には、事前にChatGPTにどんな分析をしたら良いかの相談も出来るので、まずは相談をして方針を決めてから、実際に分析をお願いするのも有効です。
最後に
今回、「Code interpreter」を使って売上データを分析してもらいましたが、感想としては「凄すぎる…!」の一言につきます。
一定の制約や課題はまだありますが、現時点でも多くのビジネスマンが欲しかった「データを入れるだけで分析して示唆を出してくれるAI」にかなり近い動きをしてくれます。
これまでの分析ツールと異なり、やりたいことをざっくりとチャット形式で伝えるだけで良いという使いやすさは、データ分析の専門家でない人でも非常に使いやすいなと思いました。
まだデータサイエンティストの仕事がすぐに奪われるとは思いませんが、数年以内にデータサインティストの仕事に大きく影響することは間違い無いでしょう。
いずれにせよ、「Code Interpreter」を使うことで生産性が大きく変わることは間違いないので、今のうちから少しでも使ってみることをおすすめします。
今回使ったデータは以下のGoogleドライブからダウンロードできるので、ぜひご自身でも一度試してみてください
※こちらのデータを使った分析結果やChatGPTとのやり取りをQiitaやブログ、SNSなどに記載する際には必ずこちらのページへのリンクをお願いします。
また、データサイエンティストが「Code Interpreter」を活用する方法は以下の記事で解説しているので、興味がある方はこちらも合わせてご覧ください